まつりのある暮らし

日本人と神棚

・家の中の神さま

お神札

日本人は、「家庭のまつり」を行うことで神さまのおかげに感謝する心を養い、やさしさや思いやりの心を育んできました。では、日本人にとって神さまとは一体どのような存在でしょうか。

それは決して私たちとかけ離れた存在ではない、私たちの日常生活の中にすっかり溶け込んでいる、極めて身近で親しい存在なのです。

たとえば、田舎のおばあちゃんの家に行った時に、台所や門口にお神札が貼ってあったり、お供えものがしてあるのを見かけたことのある人も多いでしょう。竈には竈神(荒神)さま、井戸には水神さま、玄関には門守りのお神札、厠(お手洗い)には厠神さまというように・・・。

日本人は昔から、家の中のいろんな場所に、さまざまな神さまをまつってきたのですが、それは、いずれも私たちの生活に欠かすことのできない、大切な場所であったからです。

このように、日本では家庭に神さまをおまつりすることが、ごく自然に行われてきました。それは、日本人にとって神さまが非常に身近な存在であって、神さまとともに日々の生活を営む中で、いつも家に災いがなく、家族がみんなで元気で暮らせるように祈り、感謝するのが日本人の暮らしぶりだからです。

日本人と神棚

・神棚の起源

神棚の起源

今でも古い農家などで、家の中のいろんな場所にさまざまな神さまをまつっているのを見かけますが、今日、多くの家庭では、座敷や居間に神棚を設けて神さまをおまつりしています。

ところで、神さまを棚にまつるという故事は、千三百年近くも前に著された日本最古の書物である『古事記』に記されています。

伊勢の神社にまつられている天照大御神さまが、お父さまの伊邪那岐命から賜った神聖な宝物を、神さまとして棚におまつりされたという神話がそれで、今日の神棚が伊勢の神宮と深い関わりがあることがうかがわれます。

また、伊勢の神宮といえば、日本人の大御祖神、総氏神として古くから日本中の信仰を集め、御師といわれる人々によって、「御祓大麻」や「大神宮さま」とも呼ばれた伊勢の神宮のお神札が全国に頒布され、江戸時代の中期には全国の約九割の家庭でおまつりされていた、という記録もあるほどです。

当時、各家庭では、伊勢の神宮のお神札をおまつりするために、「大神宮棚」という特別な棚が設けられていました。以後、この棚を中心に家庭のまつりが行われるようになったと伝えられています。

伊勢の神宮のお神札をおまつりする大神宮棚が、今日の神棚の原型といわれるのもそのためでしょう。

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西野神社