西野神社   吉凶神

 

方違え 【かたたがえ】

人は月の満ち欠けや季節の移り変わりなど、自然の周期性から方位に優劣を見出し、自然の周期と個人の周期との関わりで、色々な吉凶が現れると考えました。
方位が悪ければ良い方向に進み、そこから目的地が良い方位になるように迂回する。これが方違(かたたがえ)の基本です。しかし、この方法は外出の際、目的地が禁忌の方角に当たる場合、前夜に別の方角に行って泊まり、方角を変えてから出発したり、作行などが禁忌の方角に当たる場合に、いったん他に宿泊してその忌を他所に移したりしました。
このような「移動」は、心身ともに負担が大きく運勢的なバランスも崩しやすくなるようです。また移転という事柄自体、経済的にも労力的にも非常に負担が大きいものです。方位、時期、転居先の土地その他諸々の事柄を全てクリアすることは非常に困難ですから、ある一定の段階までは細心の注意を払い、やむを得ず目をつぶらなくてはならない事柄に対しては、何らかの対処策を講じる姿勢が必要です。
その場合には、「方位除け」(霊符・お守りを持つ・お祓いをしてもらう)等の、方位の凶作用を緩和させる方法もありますので、必要以上に神経質になる必要は有りません

この「方違え」で問題にされる神は天一(同じ方角に5〜6日留まる)、太白(毎日方角が変わる)、大将軍(3年同じ方角だが、5日単位の遊行あり)、金神(1年間同じ方角に留まる)、王相(王も相も1月半同じ方角に留まる。続けて来るので結局3ヶ月間ひとつの方角がふさがる。)の5神

■天一神(てんいちじん、てんいつじん)

この神は方角神の一つで、十二神将の主将である。中神(なかがみ)ともいう。天一神は天と地との間を往復し、四方を規則的に巡るとされ、天一神のいる方角を犯すと祟りがあるとされた。

十二神将とは

  宮毘羅大将(くびら)
  伐折羅大将(ばさら)
  迷企羅大将(めきら)
  安底羅大将(あんちら)
  額爾羅大将(あにら)
  珊底羅大将(さんちら)
  因達羅大将(いんだら)
  波夷羅大将(はいら)
  摩虎羅大将(まこら)
  真達羅大将(しんだら)
  招杜羅大将(しょうとら)
  毘羯羅大将(びから)

天一神の別名「中神」は、天一神が十二神将の中央に立つからという説や、一つの方角に長く留まるので「長神」の意味であるという説がある。 

天一神の遊行している方角は次のようになっています。
天一神は、以下に記す44日間は天上から降りて下界で四方を巡る。これを天一神遊行(てんいちじんゆぎょう)という。それぞれの期間に天一神がいる方角を塞(ふたがり)といい、その方角に向って事を起こしたり、その方角に真っ直に進んだりすることを避けた。これを物忌みという。天一神は特に平安時代に強く信じられ、当時の方違えのほとんどは天一神のいる方角を避けたものであった。

【天一神の方角】

己酉〜甲寅の間 艮(北東)の方角 6日間
乙卯〜己未の間 卯(東)の方角 5日間
庚申〜乙丑の間 巽(南東)の方角 6日間
丙寅〜庚午の間 午(南)の方角 5日間
辛未〜丙子の間 坤(南西)の方角 6日間
丁丑〜辛巳の間 酉(西)の方角 5日間
壬午〜丁亥の間 乾(北西)の方角 6日間
戊子〜壬辰の間 子(北)の方角 5日間
癸巳〜戊申の間 天上 16日間

そこで運勢暦では癸巳の日に「天一天上」と書かれます。これから戊申までの16日間は天一に関しては安全な訳です。

ところが後世、この安全な筈の天一天上の間、代わりに日遊という神が降りてきて、この天一天上の間は日遊神が地に降りてきて人家に祟りをするというので、この間は屋内を清潔にせよというから安心は出来ない。

源氏物語などを読む限りでは、方違えが最も盛んに行われていた平安時代には、天一神の遊行の方角のみ禁忌の方角として避けられていたようです

■太白神

毎日移動するので「一夜廻り」とも呼ばれました。
太白の遊行する方角は陰暦の月の日で決まります。

1日・11日・21日 卯(東)
2日・12日・22日 巽(南東)
3日・13日・23日 午(南)
4日・14日・24日 坤(南西)
5日・15日・25日 酉(西)
6日・16日・26日 乾(北西)
7日・17日・27日 子(北)
8日・18日・28日 艮(北東)
9日・19日・29日 中央入地
10日・20日・30日 天上

太白神が中央及び天上にいる、9と0のつく日は方違えの必要はありません。

■大将軍

大将軍は3年も同じ所に居座り続け「3年塞がり」と言われます。この方角は次の通りです。

年の干支(十二支) 禁忌の方角
亥〜丑 酉(西)
寅〜辰 子(北)
巳〜未 卯(東)
申〜戌 午(南)

この神の遊行日は次のようになっています。

春(立春から立夏の前日まで) 「甲子〜戊辰」迄の日の5日間(東に遊行)
夏(立夏から立秋の前日まで) 「丙子〜庚辰」迄の日の5日間(南に遊行)
秋(立秋から立冬の前日まで) 「庚子〜甲辰」迄の日の5日間(西に遊行)
冬(立冬から立春の前日まで) 「壬子〜丙辰」 迄の日の5日間(北に遊行)
土用 「戌子〜壬辰」迄の日の5日間(中央に遊行)

さらにその年の本来の方角に遊行している期間のみこの方位を避ければよい、という説も有ります。
例えば子の年は大将軍の本来の方角は西なので、西へ遊行する庚子〜甲辰の間だけ。

■金神

吉神である歳徳神の正反対の方位に、金神が在位する。金の性で、戦争・早魃・疫病など殺伐を司り、この方位を犯すと「七殺」(しちさつ)といって、家族七人に死や害が及び、家族の数で足りない時は近隣にまで害を及ぼすという強烈な凶意を持つ。鬼門以上に恐ろしい。特に土を動かしたり、造作・修理・移転・旅行などを忌む。

ただこの金神には遊行方位と季節別の遊行日があり、さらに間日(まび)といって、金神の方位に対してものごとをしても差し支えないとされる日がある。

遊行方位(ゆうこうほうい)
甲寅の日からから5日間 南の方角
丙寅の日からから5日間 西の方角
戊寅の日からから5日間 中央
庚寅の日からから5日間 北の方角
壬寅の日からから5日間 東の方角
これらの方位以外は安心して何事も出来る。

季節別遊行方位
春(立春から立夏の前日まで) 乙卯の日から5日間(東)
夏(立夏から立秋の前日まで) 丙午の日から5日間(南)
秋(立秋から立冬の前日まで) 辛酉の日から5日間(西)
冬(立冬から立春の前日まで) 壬子の日から5日間(北)
これらの方位以外は安心して何事も出来る。

間日(まび)
「丑」の日
「申」の日
「未」の日
「酉」の日
この日は物事をしても差し支えない。

□季節の変りにかかわりなく、遊行する方位
金神がいてもその方角に九星の吉星である一白・六白・八白・九紫が来ていれば大丈夫 吉神と凶神が同座する場合も大丈夫と言われます。しかし吉星吉神がいても歳破・暗剣殺・五黄殺が来ていたらだめだとも言われます。

暦によっては、金神が「地金神(じこんじん)、庚金神(かのえこんじん)、辛金神(かのとこんじん)、」あるいは、「太金神(だいこんじん)、姫金神(ひめこんじん)、巡金神(めぐりこんじん)」というように、三つの金神に別れていたりする。その別れた理由ははっきりしないが多くの暦には「太金神、姫金神、巡金神」が掲載されており、いずれも大凶方位である。

■王相

これは八卦の王(旺)と相のことで、次のようになっています。

立春〜春分 艮(北東) 震(東)
春分〜立夏 震(東) 巽(南東)
立夏〜夏至 巽(南東)離(南)
夏至〜立秋 離(南) 坤(南西)
立秋〜秋分 坤(南西) 兌(西)
秋分〜立冬 兌(西) 乾(北西)
立冬〜冬至 乾(北西) 坎(北)
冬至〜立春 坎(北) 艮(北東)

■方違えの例

例1
天一の場合5日間同じ方角がふさがってしまい、その間ずっとその方向へ移動できなければ、天一神がその方角へ遊行する最初の日に方違えをすればその後5日間はもう問題ない。
例2
大将軍・金神・王相などのように長期間居座る神については期間中何度も方違えをします。まず各神が遊行する最初の日に一度方違えをします。次に自宅がからむ場合はその後数日間毎日行い、更に一定期間たったら又行う。
出先から出先の場合は、一定期間(大将軍は45日、王相は15日)たったら又行う。
例3
自宅が絡む場合は、凶神の遊行する日の前日の夕方、どこか吉方となる場所へ移動しそこで一晩過ごすことにより、そこを「自宅」とすることもできる。後は45日に一度方違えを行えばよい


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