にしのじんじゃ

神社

山や川や海など自然は私たちの生活を潤し豊かにしてくれます。昔の人たちはそんな自然の中に何かふしぎな力があると信じて、それを神さまとして祈りや感謝をささげてきたんだね。その神さまがお住まいになるのが神社なんだ。

神社は全国いたるところにあって、氏神さま・鎮守さま・産土などとさまとよばれ、その地域の人たちによってしたしまれ大事に守られてきたんだよ。だから神さまもみんなの暮らしをまいにち守ってくださるんだ。


神さまのはなし

全国の神社には山の神さま・木の神さま・水の神さま・海の神さま・火の神さま・作物の神さま・家の神さまそのほかキミたちの祖先や国や社会につくされた人たちを神さまとしている神社もあるんだ。この神さまを八百万の神といってたくさんの神さまといういみなんだよ。

日本のとおい昔から伝わってきたお話に「古事記」「日本書紀」という本があるんだけれど、この本にも神さまのことがかれているんだ。この日本の神話を読んで、むかしむかしの日本のすがたをおもいうかべてみよう。

神様を学ぼう全国神社総代会のページ)もみてみよう!

古事記

日本の国の始まり

地面がまだ生まれたばかりで、水にういた油のようにふわふわしていたころ、空の上の高いところから、ちじょうを見おろしている男と女の神さまがいらっしゃいました。

お名前は伊邪那岐命、と伊邪那美命。お二人は、じめんをかためて良い国をつくるため長いほこを海にさしこみ、ころころとかきまわしました。

するとどうでしょう。ほこの先からおちる海水が、みるみるうちにつもり、島ができたではありませんか。これをごらんになったお二人はとてもよろこび、この島におり、結婚なさいました。そして、次々に島をおうみになりました。四国、九州、本州、北海道など、日本の国はこのようにして生まれたのです。

これが日本の国の始まりです。

天の岩戸(あめのいわと)

伊邪那岐命(イザナギノミコト)と伊邪那美命(イザナミノミコト)の子に天照大御神(アマテラスオオミカミ)という、やさしいおねえさまの神さまと、須佐之男命(スサノウノミコト)という、とてもちからが強くて元気なおとうとの神さまがいらっしゃいました。

須佐之男命はたんぼのあぜを壊したり、建物にきたない物をまき散らしたり、とても手のつけられない悪さをする神様でした。

そこで、おねえさまの天照大御神はとうとうおいかりになられ、天の岩戸(アメノイワト)というほらあなにかくれられ岩で入り口をふさいでしまいました。

すると太陽の神である天照大御神がいなくなった地上はまっくらになり、寒さで稲や植物が枯れてしまいました。

そこでたくさんの神様があつまって思兼神(オモイカネノカミ)という神様に相談されました。思兼神はたくさのニワトリと大きな鏡を用意するようにめいじ、力持ちの手力男神(タジカラオウノカミ)とおどりのじょうずな宇受売神(ウズメノカミ)もおよびになりました。

そこでかがり火をどんどんたいて、楽器をひきならし宇受売神が陽気に踊り、かがり火であかるくなったのを朝とかんちがいいしたニワトリがなきだしたので、天照大御神は、あまりに楽しそうなのでふしぎに思い岩を少しだけ開けてのぞかれました。

そのとき用意していた鏡をさしだすと、鏡に光りかがやく美しい顔がうつたので、天照大御神がどなただろうと身を乗り出したときに手力男神が一気に岩のとびらをあけると日は照りわたり草木もあおあおと緑を取りもどしました。

そして天照大御神は須佐之男命に「あなたのおかげでみんながめいわくしました。旅に出てりっぱな神様になるようにしゅぎょうをしなさい」とめいじました。

天照大御神と須佐之男命

伊邪那岐命と伊邪那美命のみ子に天照大御神という、やさしいおねえさまの神さまと、須佐之男命という、とてもちからが強くて元気なおとおとの神さまがいらっしゃいました。

しかし須佐之男命はらんぼうな神さまで天照大御神をこまらせてばかり。ついに遠くにおいやられてしまいました。

こうして須佐之男命がひとり出雲の国を歩いて行かれると、一人の娘がお父さんお母さんと泣いていました。わけをきくと、もうすぐ、頭が八つもある大蛇「やまたのおろち」がむすめを食べにやってくるというではありませんか。

須佐之男命はすぐに家のまわりに垣根をつくらせ、そのまわりにお酒を入れた大きかめを八つおかせました。

しばらくすると、きゅうにあたりがくらくなり、大蛇があらわれました。大蛇はそれはそれはおそろしいすがたで、八つの頭にはギラギラひかるまっかなな目がひかっていました。そして、かめを見つけると、いきおいよくおさけをのみだし、しばらくすると、よくねむってしまいました。

須佐之男命は、勇気をふりしぼって、つるぎで大蛇にきりかかりました。気が付いた大蛇は、命めがけて飛びかかってきます。しかし、命はおそいかかる大蛇を次々に切りたおして、ついにたいじしてしまいました。

須佐之男命は、たすけたむすめ、櫛名田姫とけっこんされ、幸せに暮らされたということです。

古事記にはまだたくさんのお話がありますぜひ読んでみてね。


                                      

参考  『教科書がおしえない日本の神話』
出雲井 晶 著

産経新聞社 定価1300円

『まんが古事記』 全国神社保育団体連合会

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